姫路文学館「十二国記 山田章博原画展」に行ってきました
異世界のリアリティ
姫路文学館で開催中の特別展「十二国記 山田章博原画展」に行ってきました(会期は2025年12月14日まで)。
十二国記シリーズは、小野不由美による中国風のファンタジー小説。「天の理(ことわり)」というルールが存在する異世界を舞台に、人々の生きざまや国の盛衰を描く、壮大な物語です。
文学館の敷地に入れば、そこは十二国記ワールド。



今回は、十二国記シリーズの挿絵を35年にわたって描き続けている山田章博氏の原画展。いち十二国記ファンとしては、見逃せません。
会場には、シリーズ全作品の挿絵や装画、しかも講談社のホワイトハート版と新潮社の完全版の両方が展示されていました。
原画を眺めていると、背景や衣装等の描写の細かさ、構図の巧みさに、改めて驚かされます。
描写の美しさが、細部のリアリティが、見る人を物語の世界に誘います。次々と展示作品を辿るうちに、物語のいろんな場面が思い出され、心はすっかり十二国記の世界に浸っていました。
挿絵の中には、古代中国の青銅器をモチーフにしたものもありました。昔の中国を下敷きにした舞台設定のため、中国的な要素が色々と登場します。
現実世界に実在する要素を取り込むことで、ファンタジーの世界のイメージが、より共有しやすいものになるような気がしました。
絵師の仕事ぶり
展示の後半には、山田氏が担当した、アニメ版十二国記のキャラクター設定に関する資料も展示されていました。様々な書き込みから、山田氏がキャラクターの性格や外見等について、深い理解のもと、細部までしっかりしたイメージを持っていることが分かります。
ファンタジーの世界を形にするには、空想するだけではなく、色々なつじつまが合うよう現実的に想像する力も必要なのだなと感じました。
また、十二国記以外の、漫画家としての仕事を紹介するコーナーも。
直筆の漫画原稿には、印刷したものとは不思議に異なる、原画ならではの迫力があります。いずれの作品も美しく、漫画もぜひ読んでみたいと思わせる展示でした。
展示を見終わった後は、充実のグッズ売り場と、スタンプを集めてもらえるオリジナルクリアファイル(下の写真。なくなり次第終了なのでお早めに!)もお忘れなく。

ところで。

上の写真は、大阪・関西万博のイタリア館で見た「ファルネーゼのアトラス」(3時間並びました…)。アトラスはギリシア神話に出てくる巨神で、大きな体で天空を支えているとされています。
この彫刻は古代ローマ時代に作られたもの(手足などは後に補完)。肩にかついだ天球には、星座や黄道など、当時の天文学で捉えた宇宙の姿が取り込まれています。
アトラスの表情や筋肉の表現は真に迫っていて、天空の重たさが伝わってくるようです。神話の世界のリアリティを感じられる点が、人気を集める理由の一つかもしれません。
私たちは、物語の中で、あるいはミュージアム等でも、いろんな異世界を楽しむことができます。そこで元気をもらったら、また現実世界の理の中で、自分の旅を続けていくのです。
アサヒグループ大山崎山荘美術館「アンドリュー・ワイエス展」に行ってきました
見えるものと見えないもの
アサヒグループ大山崎山荘美術館「丸沼芸術の森所蔵 アンドリュー・ワイエス展 追憶のオルソン・ハウス」に行ってきました(展示は2024年12月8日まで)。
こちらの美術館は、大正から昭和にかけて建てられた実業家の別荘がもとになっています。展示やコレクションのみならず、立地や建築、広い庭園など、空間全体が魅力的な美術館です。

来館者を迎えてくれるトンネル。別世界への入り口、という感じです。
トンネルを抜けて、自然豊かな遊歩道をゆっくり歩くと、美術館の建物が見えてきます。本館は、別荘として使われていた洋館。内装も凝っていて、建築だけでも見ごたえがあります(館内撮影禁止のため、詳しくは美術館のウェブサイトで…)。後に安藤忠雄が設計した新棟との調和も見どころの一つです。



さて、アンドリュー・ワイエス(1917-2009)は、アメリカの国民的画家とのこと。有名な挿絵画家だった父親の影響もあって、十代の頃から画才を発揮し、身のまわりの風景や人物を描きました。テンペラ等を用いた、写実的な技法の作品で知られています。
今回展示されているのは、「オルソン・ハウス」と呼ばれる建物や、そこに暮らすクリスティーナとアルヴァロの姉弟を描いた水彩画です。ワイエスは、後に妻となるベッツィの紹介で姉弟に出会い、以後、姉弟が亡くなるまで約30年にわたってオルソン・ハウスを描き続けたそうです。
確かなデッサン力で描かれた作品群。印象に残った作品をいくつか書いておきます。
まず「玄関に座るアルヴァロ」(1942年)。壁に当たる光は白く、窓枠の影は暗く描かれ、明暗のメリハリが、建物の存在をリアルに感じさせます。
アルヴァロは、その場所によく座っていたのかもしれません。無口な人物だったそうです。
「《海からの風》習作」(1947年)は、レースのカーテンが風でふわっと広がった瞬間を捉えたもの。繊細なレースの柔らかな動きに、画家は目を奪われたのでしょうか。
「オルソン家の玄関のドア」(1954年)は、開け放たれたドアを室内側から描いた作品。人物は描かれていませんが、このドアをくぐった誰かの気配が色濃く感じられます。
「オルソンの家」(1966年)にも人物は描かれていませんが、使い込まれた農具が、アルヴァロの存在を示しています。
そこにあった風景、そこにいた人。一瞬の風。懐かしい誰かの気配・・・・作品に表されたそれらのものは、一見何でもないようでありながら、見る人にある種の感傷を抱かせます。
本館と通路で結ばれた、安藤忠雄設計の地中館「地中の宝石箱」には、「クリスティーナの世界」の習作が展示されていました。「クリスティーナの世界」はワイエスの代表作。生まれつき足の悪いクリスティーナが草原を這って家に帰ろうとする姿が描かれていて、その精神の強さを感じさせる作品です。
この作品のために、ベッツィにもポーズをとってもらったとのこと。習作では、クリスティーナの体勢や握った手が何通りも描写され、効果的なポーズを検討していた様子が窺えます。
ワイエスの作品は写実的ですが、必ずしも現実のとおりに描くことにはこだわっていないようです。作品中のクリスティーナは、実際の年齢(50代)よりもだいぶ若く見えます。ただ、前に進もうとする細い腕が、強く印象に残りました。
ところで。
「たいせつなものは、目に見えない」
というのは、サン・テグジュペリ作「星の王子さま」に出てくる有名なセリフ。
ワイエスの作品は、見えるものを写実的に描くことによって、時に見えないものを感じさせます。それはひるがえって、今私たちの周りにある、目に見えるものたちの中に、大切なものが隠れていることを思い起こさせます。
グレンバラ美術館に行ってきました
インド美術への扉
JR姫路駅からバスで30分ほど揺られた辺り。県道から少し狭い道に入ったところ、昔ながらの集落の中に、グレンバラ美術館があります。案内看板はありません。

建物の周りには、庭園のような、駐車場のような、神社のような空間が広がっています。どこまでが美術館の敷地なのか・・・なんだか不思議な空間です。


さて、美術館へ。こちらは、月に5日間だけ開館する私設美術館。インドの近現代アートを収集しているとのことです。
私はインドには全く詳しくありませんが、展示はとても楽しめました。
まず、美術館の建築が魅力的です。吹き抜けがあって、空間が広々と感じられます。1階から2階へとらせん状に展示空間が広がり、立つ場所や角度によって、見え方の変化を楽しめます。



個人的なお気に入りは、下の写真の半地下スペース。他とは少し切り離された空間で、三方の壁に作品が展示されています。

抽象的な3点の絵画。正面のベンチに座ると、不思議といつまでも作品を眺めていられます。
余計なものが排除された空間で、作品と向き合ってぼーっと過ごす時間が、時には必要ですね。DIC川村記念美術館のロスコ・ルームにいるとき、あるいは、京都のお寺で庭を眺めているときの感覚を思い出しました。
階段にも作品が展示されていました(下の写真)。

白く塗られたキャンバスに、階段を歩く人の影が映るように照明が設置されています。インスタレーション展示でしょうか。
その階段を上ると、2階にはナスリーン・モハメディの作品を展示するスペースがあります(下の写真)。鉛筆やインクで引かれた線の作品群。時に五線紙のように軽やかに、浮遊するように、シャープに、リズムが刻まれています。

下の写真は、バル・チャブタの「南インドの風景」。大型の作品です。

南インドってどんな場所でしょう。作品の前に立って、その景色や匂い、温度などを想像してみます。
ところで。
「どこでもドア」は、ドラえもんのひみつ道具。今いる場所と遠く離れたと場所を、瞬時につないでくれます。本当にあったらいいのになと、子どもの頃何度思ったかしれません。
美術館は少しだけ、どこでもドアに似ているなと思います。
日常の場所から連れ出して、知らない景色を見せてくれて、熱をはらんだインドの風を感じさせてくれます。

是川縄文館に行ってきました
洗練された工芸品
八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館に行ってきました。縄文時代後期の風張1遺跡、縄文時代晩期の是川中居遺跡などの出土品が展示されています。

まず目を引かれるのは、漆器の展示。装飾が施された土器や木製の器に漆がたっぷりと塗られていて、色がきれいに残っています。造形も美しいです。


漆を塗った装身具も。

土偶もたくさんありました。遮光器土偶が目立ちます。ほとんどの土偶が、わざと壊された状態で出土すると聞きます。

この子はなかなか印象的。

用途がよく分からない土製品や岩版なども展示されています。謎が多いところも縄文の魅力ですね。用途を想像しながら模様を眺めると楽しいです。イモガイ状土製品(次の次の写真)は、ベーゴマを連想させます。


展示されている土器は、デザイン性が高く洗練されている印象を受けました。磨かれた部分の地肌が美しく、突起や縄文・線刻部分との美しい対比を見せています。




2千年以上、あるいは3千年以上も前に、こんなにきれいな工芸品が作られていたことに、改めて驚かされます。思わず「おおー」と声が出て、視線は釘付け。いろんな角度から眺めまわさずにいられません。
このような美しい土器を作る技術や美意識を持った縄文時代の人たちに興味がわきます。記録は残っていませんが、縄文土器の人気作家がいたかもしれませんね。
国宝に会いたくて
そしてそして。
常設展示室の一番奥、「国宝展示室」と名付けられた部屋に、1点だけ展示されているのが、国宝「合掌土偶」です。平成元年に風張1遺跡の住居跡から出土し、平成9年に同地で出土した他の遺物とともに重要文化財に指定。その後、合掌土偶1点が平成21年に国宝に指定されたそうです。


組み合わされた手、少し見上げるような表情、丁寧に刻まれた模様。本や写真で何度も見た合掌土偶が目の前に・・・(しかも展示室貸し切り状態)・・・これは感動的です。
写実的な体の造形や印象的なポーズもあいまって、最も人気のある土偶の一つと言えるのではないでしょうか。
この土偶は、出産の場面を象ったものではないかと言われています(諸説あり)。アスファルトで修理した跡もあり、大事にされていたと思われるとのこと。土偶の表情は何を語るのか・・・謎がまた魅力を呼び、いくら眺めていても飽きません。
ところで。
先日、プロ野球の阪神・オリックスの優勝パレードが、大阪と神戸で開催されました。監督や選手たちに一目会おうと、2会場で延べ100万人が押し寄せたとのこと。中には、遠方からこの日のために出かけた方もいらっしゃるようです。
三内丸山遺跡とさんまるミュージアムに行ってきました
時間を超えて
憧れの三内丸山遺跡とさんまるミュージアムに行ってきました。三内丸山遺跡は、縄文時代前期~中期の大規模な集落跡。一時は野球場建設のため取り壊されそうになりましたが、発掘調査でその重要性が判明し、保存されることになったそうです。現在は、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一角を担っています。

最初の展示室「縄文のこころ」のコーナーには、出土した石器や装身具、土偶や岩偶、縄文土器などがシンボリックに展示されています。ここに展示されている品は、どれも見ごたえがありました。丁寧に加工された石器、装飾のあるヘアピン、水晶製の石鏃、印象的な表情の土偶など。何千年も昔の手仕事に、思わず惹きつけられます。


下の写真は、大型板状土偶。この遺跡では十字型の板状土偶がよく見つかっているそうです。

「縄文人の暮らしをひもとく」のコーナーでは、当時のゴミ捨て場(水分が多く遺物の保存状態が良い)などで見つかった数多くの出土品をもとに、縄文時代の生活の様子が紹介されています。
当時は現在よりも気温が2~3度高く、食べ物を手に入れやすかったとのこと。魚の中ではブリの骨がよく見つかるそうです。動物では、他地域で多いシカやイノシシの割合は低く、ウサギやムササビが多いとか。どんな理由でその違いが生まれたのか気になります。また、ニワトコという植物の種子からお酒が造られていたのではないかという説も紹介されていました。
それにしても、おびただしい遺物や土や石の中から、小さな動物の骨、植物の種子などを選り分け、同定し、記録する労力もすごいなと思います。そういう地道な作業のおかげで、私たちは時間を超えて、何千年も昔の人々の暮らしを垣間見ることができるのです。

上の写真は土器ステージ。バケツを縦に引き伸ばしたような円筒式土器がこの地域の特徴です。時代が下るにつれ、他の地域の様式が混ざり、独自性が失われていくそうです。
また、三内丸山遺跡では、他の遺跡に比べて、土偶が圧倒的に多く出土しているとのこと。土偶は、祭祀に使われていたと考えられています。祭祀に関する特別な存在がいたのかもしれませんね。

奥行きのある風景
展示を一通り見学した後、ボランティアさんの案内で屋外の遺跡を歩きました。雨が降っていましたが、長靴無料貸し出しサービスのおかげで、足元を気にせずに済みました。東京ドーム9個分という広い敷地の中に、いくつかの建物やお墓などが復元されています。

上の写真は、環状配石墓(復元)。その他多くの簡易なお墓と異なり、有力者のお墓と考えられています。

上の写真は、復元された長さ30メートル以上の大型竪穴建物(右)と、大型掘立柱建物(左奥)。

大型掘立柱建物跡は、覆いの中に保存されています。柱の穴は、直径も深さも約2メートル。かなり大きいです。

埋設土器なども見ることができます。

上の写真は、ごみ捨て場として使われていた谷。
遺跡を歩くと、住居跡や盛り土、道路、道路の両側に並ぶお墓など、村内の施設の配置も体感でき、面白いです。

最後に、少し小高い場所から遺跡全体を見下ろしました。植生もできるだけ当時の状況に近くなるよう配慮されているとのこと。遠くに山が見え、縄文時代もこんな眺めだったのかなと思わせてくれます。印象深い風景でした。
ところで。
先日、ザ・ビートルズの新曲が発売されましたね。ビートルズの「聖地」として有名な場所の一つに、アビー・ロードがあります。ただの横断歩道も、ファンにとっては特別な場所。
今とは異なる時間や、かつてそこにいた人たちに思いを馳せることで、目の前の風景に豊かな奥行きを感じられることがあります。三内丸山遺跡も、そんな場所の一つです。
白鶴美術館「中国の銅鏡」「近代ペルシアのメダリオン絨毯」に行ってきました
時間の流れを楽しむ
白鶴美術館に行ってきました。白鶴酒造七代目・加納治兵衛の古美術品コレクションをもとに、彼の喜寿を記念して、昭和9年に設立された美術館です。私設美術館の草分け的存在だとか。

立地するのは、阪急御影駅からほど近い、高級住宅街の中。
敷地の周囲には大きな石垣がめぐらされ、迫力のあるたたずまい。本館は、開館当初の建築が残されています。和洋折衷で重厚感のある建物には独特の雰囲気があり、足を踏み入れると、時間の流れが少し変わるような気さえします。
水を引き込んだ庭園をはじめ、内装や調度品など、展示室へ入る前にも見どころがたくさんありました。




1階展示室の天井は、折り上げ格天井。大きく窓がとられ、ロールスクリーンが掛けられていました。「中国の銅鏡」と題し、この本館で展示されているのは、主に中国の春秋~唐時代の銅鏡。鳥や動物の文様を持つものが集められています(2023年6月4日まで)。
細やかな細工や美しいデザインが施されたものもあり、これらが千年以上も前に作られたことに改めて驚きます。
展示物の中には、美しい金箔が残っているものもあり、錆が出ているものもありました。
個々の展示物や技法についての解説のほか、錆に関する解説パネルもあって興味深かったです。
昭和初期の設計ゆえか、照明は蛍光灯と自然光。年代ものの展示ケースに平置きされた銅鏡の細かい部分が、少し見えづらいなと思うこともあります(拡大写真でところどころ補完されてはいますが)。
しかし一方で、そうしたある種の不自由さが、この美術館が歩んできた歴史を再認識させてもくれます。
古美術品が伝世してきた時間、一人のコレクターが生きた時間、古い建築物が歩んできた時間。そういった、普段はあまり意識しないものに、目を向けるきっかけになると言えるでしょうか。
ぜいたくな空間で、庭の水音を遠くに聞きながら美術品を鑑賞する時間は、ほかでは体験できないものでした。
ペルシア絨毯の魅力
美術館の本館から少し離れたところに、平成7年にオープンした新館があります。本館とはまったく違う雰囲気。

こちらは、全国的にも珍しい、絨毯を展示するための施設。白鶴酒造十代目・加納秀郎の中東絨毯コレクションを中心にしているそうです。
現在開催されているのは、「近代ペルシアのメダリオン絨毯」(2023年6月4日まで)。中に入ると、絞った照明の下、19~20世紀のペルシア絨毯が展示されていました。
メダリオン絨毯とは、中央にメダル型の模様がある絨毯。
会場では、イラン周辺の地図が掲示され、産地ごとの特色や、文様について解説されているほか、染色の見本等も置かれていました。
普段ペルシア絨毯をじっくり見る機会はなかなかなく、知識もありませんが、素直に美しいなと思いました。
個人的に好きだったのは、エスファハンで作られた絨毯。非常に繊細な模様に、思わず見とれてしまいました。このようなデザインを生み出す文化にも興味がわきます。
眺めているだけでも楽しい、手間のかかった手織りの絨毯・・・とても踏めそうにありません。
ところで。
子供の頃、「魔法の絨毯」に憧れました。『千一夜物語』に登場するのは「みすぼらしい絨毯」とのことですが、私の空想の中では美しい絨毯で、自在に空を飛んだものです。
この美術館は、アフメッド王子と妖精パリバヌーが暮らした宮殿のような、とまでは言えませんが、それでも貴重な建築に、鏡や絨毯などのマジックアイテム(?)を揃えて、しばし私たちを現実世界から連れ出してくれるのです。
気象科学館へ行ってきました
ミッションを楽しく
港区にある気象科学館へ行ってきました。気象庁が設置する、気象や地震、防災などについて学べる科学館です。入り口にはマスコットの「はれるん」がいます。入場無料。

令和2年にリニューアルオープンしたとのこと。映像やタッチパネルを使った、新しそうな展示装置が目立ちます。
「ウェザーミッション ~キミは新人予報官~」のコーナーでは、動画に登場するイケメン予報官が、小芝居を交えながら楽しくクイズを出題してくれます。予報官になった気分で解答し、気象情報によって住民の安全を守る、というミッションを体験できます。
下の写真は「活火山のすべて」。

噴火の仕組みや観測機器等について、動画やプロジェクションマッピング?で分かりやすく説明してくれます。震動や地殻変動などを監視する観測網が整備されていることが分かります。小さな噴石の実物も展示されていました。
下の写真は「うずのすけ」。

白い煙で、竜巻と台風という2種類の渦を再現してくれます。
この写真のように、竜巻の渦管?が、時折はっきりと見えるのが面白かったです。
そのほか、水槽の水に波を起こす「津波シミュレーター」(下の写真)もありました。バーチャルだけではなく、実際の現象を観察できるところが良いですね。


下の写真・右手前の「災害ポイントウォッチャー」では、大雨や地震などの災害が起こったときにどんな行動をとるべきかを、タッチパネルを使ってゲーム感覚で学ぶことができます。

各種展示装置のほかにシアターやライブラリーもあって、小さいながらも充実した科学館でした。気象庁のミッションに沿った内容を、映像やクイズなどで楽しく学べる工夫がされています。
展示室には気象予報士の方が常駐されていて、展示装置の使い方を教えてくれたり、質問に答えてくれたりと、親切に対応してくださいました。(ありがとうございました!)
また、展示を見ていると、過去の災害が思い出され、日常生活は災害の危険と隣り合わせであることを再認識します。地道な観測や研究、毎日の天気予報、災害への備え・・・少しでも被害を減らすために、日々の努力が大切ですね。
ところで。
「あ、髪型を変えたんだね。」
大切な人のちょっとした変化に気づいてあげられるのも、日々の観測(?)があればこそ。
観察し、変化を捉え、そのふるまいを予測して対応する・・・・・あれ、難しいぞ。